台湾株式市場の成長で家庭の富が増加 2023年全台平均家庭資産1889万円の新記録

2023年の台湾のGDP成長率は1.12%にとどまる中、行政院主計総処が29日に発表した国富統計によると、株式市場の大幅な上昇が家庭の富の増加を後押ししたことが明らかになりました。平均的な家庭の資産は1889万元に達し、前年比で116万元増加し、年率6.56%の成長を示しました。
同時に、平均的な家庭の金融負債は242万元に増加し、いずれの数値も過去最高となりました。主計総処によれば、2023年の台湾株式市場の加重指数は26.83%上昇し、17931ポイントに達し、家庭資産の成長を支える鍵となりました。株式市場の上昇により、平均的な家庭の有価証券資産は年間61万元増加し、総資産は341万元に達しています。中央銀行の利上げの影響で、定期預金と外貨預金も238万元に増加し、年16万元の増加となりました。
資産が増加する一方で、負債も上昇し、平均的な家庭の国内金融負債は242万元で、前年比で11万元の増加が見られました。これは主に住宅ローンの増加によるもので、高い住宅価格と利上げが家庭の財務に二重の圧力をかけていることを反映しています。また、保険および退職基金の準備金は411万元に達し、国民の投資と退職意識の向上を示しています。
2023年末には、台湾全体の国富の額は320.48兆元に達し、前年比で3.18%の増加、国富の純額は252.82兆元、前年比で2.35%の増加を見せました。2019年と比較すると、5年間で国富の額は50兆元以上増加し、19.19%の伸びを示しました。主計総処は、2023年のGDP成長が鈍化しているにもかかわらず、資本市場の好調なパフォーマンスが家庭部門の富の成長を効果的に支え、台湾の資産構造の柔軟性と多様性を示していると強調しました。
Recent News
関税戦が台湾の産業に影響、電子製品の価格上昇が予想される
- 28 April, 2025
トランプ経済政策が市場の混乱を引き起こす ベッセントが安定の鍵視される
- 29 April, 2025
米国の関税が若者の雇用に影響、雇用サービス法の改正が議論に
- 4 May, 2025